JR大宮駅から徒歩3分のハレこころのクリニック大宮 | さいたま市大宮区の心療内科・精神科・思春期精神科 うつ病 不眠症 ADHD(注意欠如・多動性障害)

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ライフサイクル
~高校生(中期青春期)~

関心は自分の心へとシフトする

初期青春期(中学生)では、第二次性徴の発現により身体的な成熟が始まり、これに伴って親離れを始め、同性同年代の仲間たちとの交流を深めていくことがテーマでした。

身体的成熟は非常に速いスピードで革新的に起こるのと、身体の各部位により成長のスピードが異なるが故に、一時的にバランスの悪い体型となるため、自分の身体の変化に対する中学生の戸惑いは大きく、その関心の多くは自分ではコントロールできない身体に向かいやすい状態でした。

しかし、高校生では、成長の速度は低下し、均整の取れた大人の身体に成熟していくため、自分の心に関心が向かい、進路や将来の職業を見据えた社会的な存在としての自分について考えるようになります。

さらに進む親からの精神的自立

中学生では、親離れが始まったばかりであり、親への反発が見られるようになりつつも、まだまだ親の存在は大きく、親の意見に左右されることも多くありました。

一方で高校生になると、中学生の頃にも増して親離れの気持ちは強くなり、親との関わり自体を拒絶するようにさえなって、親からの精神的な自立がより一層進んでいく時期になります。

自分らしさを探して葛藤する

子どもの関心は自分に向かい、親とは違う、これぞ自分というものを見つけ出そう、作り上げようと、自室に引きこもって哲学的な思索にふけってみたり、芸術活動にいそしんでみたり、部活動に熱中したり、スポーツ選手や芸能人にあこがれてみたりと思い思いの活動に没頭します。

自分に関心が向かう過程で、自分はすごいと自分を過大評価し、親を過小評価して、親に対して傲慢な態度をとってみたり、親以外の学校の先生や校則などの権威に反抗してみたりします。
そうかと思うと、現実を伴わない自分に幻滅して抑うつ的になったり、イライラしたりします。

親はただ見守るしかない

この時、親からすると、自分の子どもが何を考えているのか分からないという状態に陥り、やきもきされる親御さんも少なくないと思います。

子どもは、これから先の長い人生を生き抜いていくための、自分の人生をかけるに足る、自分らしい心情や理想を見つけるために必死にあがいています。

子どもは、それまでの親の借り物の自分を脱ぎ捨て、自分の手で新しい自分を見つけ出さなければなりません。
この作業に親が口をさしはさむ余地はなく、また、口を出したとしても拒絶されるので、結局は見守るしかないというところに行きつくことが多いです。

同じく葛藤する仲間たちと人生を語る

親のようになる、親を超えたい、親のようにはなりたくない、親とは違う何者かになりたいという話は、親とはしづらいため、同じような時期に同じような悩みを抱える同年代の仲間たちや親くさくない周囲の大人たちとの人生談義が大事になります。

子どもが、仲間をはじめとするほかの人の人生についての考え方や理想に触れていき、その中で良いと思うものを取り入れ、これまでの自分の考え方や理想の中でいらないものを捨てていくことで、だんだんと人生を生きていく上での理想やルールが心にフィットしたものに改訂されていきます。

こうして、幼児期から学童期にかけて、親や先生から受け取った理想やルールが、思春期の同年代の仲間たちとの親密な交流を通して書き換えられ、自分自身のオリジナリティあふれるもの、「これぞ自分」というものに変えられていきます。

こどもが意思決定をし、自分を手に入れる

親の借り物の自分から真に自分と思える自分になること、これが親離れです。
そして、順調に親離れが進むと、発達の適切な一過程として、異性との恋愛が始まっていきます。

この時期、親の意見はボロボロに拒絶されるばかりではなく、子どもが親の意見に従ったように見えることもあると思います。しかし、ここまで健康に育った子どもは親の意見に従ったわけでは決してなく、やはり取捨選択しているのです。

親の意見で自分にフィットしたものは採用し、必要でないと思ったものは聞き入れない。
親は親の意見を言っても良いのですが、従わせようとすると不毛な親子間のバトルにつながり、親も子もただただ疲弊するばかりという結果になります。

親が形作る自分では、心の自由が失われる

子どもの気持ちにフィットしない、ああしろ、こうしろ、こうしてはいけないというのは、
百害あって一利なしです。

親に反発して自分らしさを確立できるような力強く発達していける子どもは良いのですが、親に過度に従順である場合、親の期待に応える以外に生きる道がないと信じ、心の自由は失われ、期待に応えられない自分はダメだと自分を責めたり、大学生や社会人になってまで親の指示や援助を必要とするような頼りない大人になってしまったりするかもしれません。

また、何かちょっとでもうまくいかないときに、親の育て方が悪かったせいだと何でもかんでも親のせいにして親に当たるようなことも起こるでしょう。

初期青春期の項でも述べましたが、思春期で親離れが進まないと健康な心の発達が阻害され、様々な神経症が引き起こされ、時に無気力や不登校につながります。
ただ、この時期は、統合失調症の好発時期でもあり、無気力や不登校の背景に精神病性障害が隠れている可能性もあるため、注意が必要です。

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